「理系のパラグラフライティング〜レポートから英語論文まで論理的な文章作成の必須技術」を通勤電車のなかで精読した。
パラグラフライティングという言葉は知っていたが,ここまで具体的に学んだのははじめてであった。
本書によれば,パラグラフとは「あるトピックに関する部のまとまり」であるとされている。
このパラグラフは,①トピックセンテンスと②サポート,そして③コンクルーディングセンテンスで構成されている。
トピックセンテンスとは,パラグラフの冒頭に書かれてるセンテンスで,パラグラフのなかでもっとも重要なものとされている。
トピックセンテンスは,トピック+コントローリングアイデアで構成される。
たとえば,「クワガタは,とても人気のある昆虫である」というトピックセンテンスがあるとすると,「クワガタは」=トピック,「とても人気のある昆虫である」=コントローリングアイデアになる。
そして,サポートでは「とても人気のある昆虫である」という具体的な証拠を3くらい示す。
これにより,抽象(トピックセンテンス)から具体(サポート)という流れができる。
したがって,トピックセンテンスには抽象性が必要になる。
トピックセンテンスを具体的に書きすぎるとサポートが書けなくなる。
最後のコンクルーディングセンテンスは,パラグラフの最後に書かれるセンテンスで,パラグラフの「要約」の役割を果たす。
コンクルーディングセンテンスは,パラグラフが長かったり,パラグラフの内容が複雑な場合に読み手の理解を助けたりする。そのようなことが必要のない場合は省略してもよい。
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このようなパラグラフライティングの基本ルールは,初等~中等教育で教えてくれてもよさそうである。
パラグラフライティングができると論理的な文章が書けるようになるので,社会に出てから役に立つだろう。
同じライティングでも,小中学校で書かされた読書感想文のようなものとは根本的に違うので,一定のトレーニングが必要である。
問題は教える側がそれに対応できるかかも知れない。
そのためには,小中の先生方が十分に準備する時間を持ってもらえるように,業務の多忙化の問題を解消しなければならない。
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