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  • 執筆者の写真Masayuki MASUDA

人生を挽回するチャンスに関する研究

本書によると、東京大学社会学研究所には労働調査資料といって、1945年から1966までの労働、産業、貧困・社会保障にかかわる社会調査資料群が所蔵されているそうだ。


これらの資料の復元して、データとして整えると、現在も含めていずれの時代であっても見えにくい「貧困」の問題や、戦後日本の社会調査では切り落とされていた女性世帯主の存在などもわかってくるという。


高度経済成長期は必ずしも国民すべてが豊かになったわけではないが,このデータの二次分析で、貧困層から脱却するルートの存在を明らかにしている(開田,2013)。

ひとつは正社員常勤時雇用ルート、もう一つは自営ルートであったことがわかっている。


※開田奈穂美(2013)「神奈川県民生基礎調査」における貧困層脱却層『社会科学研究所所蔵「労働調査資料」の二次分析』


人生挽回の可能性を研究した良書に、石田浩・石田賢示著「格差社会のセカンドチャンスを探して」(2024)勁草書房がある。こちらは統計を駆使した本で、ややとっつきにくいかも知れないがとても勉強になった。


僕も、東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センターからデータを提供してもらって二次分析したことがある。


恐らく実務家のみなさんの職場にも、誰も興味を示さないような資料がずいぶんあるだろう。じっくり調べてみれば、意外な発見もあって仕事に役立つ可能性があるかも知れない。






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