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  • 執筆者の写真Masayuki MASUDA

日本型雇用の成り立ちを学ぶ

日本型雇用が転換期に差し掛かっているという議論が進むなか,やっと本書に目をとおすことができた。


諸外国との比較として,職務を限定しないで雇用する日本の特殊な雇用慣行がゼネラリスト養成を可能にしている。この点が批判の対象になることが多い。


しかし,職務を限定しないからこそ,柔軟な人員配置が可能になり,経営環境が変わっても人員整理を免れて雇用が守られているという側面もあり,これまでの労使関係上は意味があった。


本書では,「職務無限定で誰もが階段を上れる社会」としての日本的雇用の歴史を,著名な研究者たちの代表的な著作(17冊)を読み解きながら解説してくれる良書である。

人事管理を学ぶうえでは必読の17冊といっていいだろう。いまでは鬼籍に入られた著者たちのとの往復書簡もあって,とても価値がある。


日本型雇用を一方的に批判するのは易しいが,それなら対案を出せと言われると簡単ではないことがわかる。


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