top of page
検索
  • 執筆者の写真Masayuki MASUDA

現場をストレスから解き放って成果を上げる

科学的なデータをもとに時間術について整理された本を読んだ。 鈴木祐著「YOUR TIME ユア・タイム: 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術

いくつか面白かったところを備忘録として記録しておきたい。

まず,効率を目指して時間を意識すればするほど,良いアイデアを思いつきにくくなるそうだ。

いま流行のタイパなどを意識していると創造的な思考の出現率が低下する。仕事中に時間を強く意識した日は,そうでない日よりも45%も創造的思考の出現率が低下する。

次に,10年後の自分を想像したときに,いまの自分とどのくらいつながりを感じるかによって,資産や生産性が異なる。

たとえば,将来の自分もいまの自分とまったく同じ人間だと思える人は予期の現実感が濃い。反対に将来の自分が別人のように思う人は予期の現実感が薄い。

予期の現実感が濃い人は,将来の自分を喜ばせるために現在の欲求を犠牲にできる。たとえば,テストのためにゲームを控えるとか,会議資料作成のために飲み会を断るなどである。

これは時間割引率の考え方に近いと思った。時間割引率の高い人は,今すぐ手に入る報酬よりも,将来手に入る報酬を低く見積もるので,目の前の利益や楽しさを優先しやすい。予期の現実感が薄い人に近いだろう。

最後に,高い目標を掲げる上司のもとで働く者ほどストレスが多く,仕事のモチベーションは低く,病欠の確率が高く,生産性が下がる傾向があるそうだ。

これを読んで,米マイクロソフトで働く牛尾氏の書籍「世界一流エンジニアの思考法」を思い出した。

牛尾氏の職場では,Be Lazy(怠け者であれ)を達成するために以下が重視される。 1.望んでいる結果を達成するために最低限の努力をする 2.付加価値のない仕事(過剰準備を含む)をなくす 3.時間を費やした努力より,アウトプットと生産性に重点を置く 4.長時間労働しないように推奨するなどが習慣化されている。

すなわち,いかに従業員にストレスをかけないようにするのか,を大切にしているのだ。日本には耳の痛い組織がたくさんあるだろう。

高い成果をあげるためには,ストレスをかけないで伸び伸びと仕事をしてもらうことが重要なのである。



閲覧数:2回0件のコメント

Comments


bottom of page